| Q |
メーカーの岸本さんにお聞きします。
まず始めにグリニング・ドッグについて教えて下さい |
岸本 |
グリニング・ドッグは2002年の秋頃から横浜にてスタートした個人工房です。
ギター、ベースのリペアやメンテナンスと共に、ピックアップのリワインド(巻き直し)と
製作を行なっています。長年数多くのヴィンテージ・ギターに接してきた豊富な経験が
ベースになっていますので、ヴィンテージ・ピックアップのリワインドにかけては世界でも
トップ・クラスだと信じてやっています。
オリジナル・ピックアップもヴィンテージ・サウンドを再現したモノが中心となっていますが、
ヴィンテージ・サウンドをベースにそれぞれお客さまのオーダーに合わせたピックアップ作りを
しています。
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| Q |
PUを自分でリワインド、開発するようになったのは何故ですか? |
岸本 |
メーカー市販のPUは当然のことながら、ヴィンテージPUですら自分の好みを100%反影してくれる
PUが少なかったからです。
おまけにヴィンテージPUを好みに合わせて頻繁に交換する分けにはいかないし。
それなら「自分で満足するPUを作ればイイじゃないかっ!」って。
けど、そう簡単に出来るものではありませんでした。
以前から知り合いだった専門の方にいろいろお聞きして、自分で工夫しながら今日に至っています。
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| Q |
Jimmy Pageフリークたちから既に高い評価を得ている
MR. JIMMY とはどんなPUなのですか?
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岸本 |
以前から知り合いでしたMR.JIMMY (Zepのトリビュート・バンド)の桜井氏
と共同で開発したPUです。私自身は特別なJimmy Pageフリークではないので、
試作で作ったモノを何度も彼にチェックしてもらい、やっと彼が求めていた音とほぼ一致したのが
今回のこのPUな訳です。本来、彼の為だけに作った特別なピックアップだったのですが、
彼の勧めもあり、Jimmy桜井氏本人のモデルであることに因んで
"MR.JIMMY"と命名
し、今回製品として発売することにしました。
桜井氏のリクエストが73年頃のJ,ペイジの音でしたので、それを再現しています。
PUとしては通常のハムバッカー・タイプのシリーズ配線ですが、
通常のハムバッカーとは全然違う音になっています。
これ以上は詳しくお話出来ませんが、今までのJ,ペイジ・サウンドへのアプローチを
根底から覆すとんでもないモノであることは間違いありません。
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| Q |
個人的にはわざわざPUを交換しても
「そう言われて見れば音が変わったような変わらないような・・・」
程度の変化では改造の意味が無いと思います。
レスポールのPUをMR. JIMMYに換えるだけでJimmy Pageの音に近づくのでしょうか?
配線とか全部やり直さなくても
「誰の耳にも明らか」
って変化が期待できますか? |
岸本 |
はい、恐ろしい程近づきます。Jimmy Pageの音を求めている方ならどなたにでも、
ハッキリとその変化が確認出来るのは間違いありません。
今まで定番とされてきた配線改造が全て無になる訳です。
実際、既に購入し取付をされたPageフリークの方々からは、絶賛されています。
桜井氏本人も「今までの自分の音は全て消し去りたいっ!」と言っていた程です。
それともう1つ、メーカーを問わずどんなタイプのギター(レス・ポール以外)
でも、差はあるものの、同じようなニュアンスを味わえる点が特長です。
実際、私自身はストラト・タイプのギターでこのPUを開発しましたから。
因に、SGW-Neck用のPUも既に完成し、発売しています。
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| Q |
ギターを選ばないという事は、相当クセの強いPUという気がします。
このPUがJimmy Pageの音を再現するためだけに開発されたのならば
他のいろんな音が出せる必要はそもそもないのかもしれませんが、
しかし、あまり特性が片寄ったPUだとプレーヤーの微妙な
ニュアンスが出しにくいといった製品も巷にはありますが?
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岸本 |
そうですね。確かにかなりクセの強いPUですが、
巷にあるような、狭い方向に向かってクセが強いPUではありません。
クセが強い分、PUの高さ調整、Vol, Toneのコントロール次第で
いろんな音色を作りだせるピックアップです。
ただ、通常のP.A.F系のハムバッカーのイメージで弾いた場合には、
「???」マークが付くと思いますが、
その概念を取り外して弾くといろいろな使い道があるPUだと思います。
弾き手次第では細かい指先のニュアンスも十分表現出来ると思いますよ。
Neck側PUをアレンジシて、ジャズ系のPUを作ろうかとも考えているところです。
PUのサウンド・チェックは常にヴィンテージ・フェンダー・アンプの
クリーン・トーンで行なっていますが、MR.JIMMY PUはクリーンでもかなりイイ感じです。
私自身のPU作りに対する基本姿勢が「クリーン&ナチュラル」なので、
その基本路線は外して無いと思います。
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(Katsumi)
なるほど、なるほど。
さて、今度はこのPU開発のもう一人の貢献者であるJimmy
SAKURAI氏に
お話を聞かせていただきました。彼は日本のZeppelinファンの間で、特にその中でも
楽器をプレイする人達の間ではかなりの知名度を持つZeppelinのTRIBUTEバンド、
MR.JIMMYのギターリストです。
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| Q |
まずMR.JIMMYというバンドについて簡単に紹介していただけますか?
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Jimmy
SAKURAI |
MR.JIMMYの結成は1994年です。当初は福生市にあった米兵の集まるCLUBで
演奏をしていましたが後に都内ライブハウス出演するようになりました。
あの頃はお客さんが数人という規模からのSTARTでした。
活動開始から今年で10年になります。僕個人的にはJimmy PageのCOPYを始めて
20年以上になります。COPYというとROCK MUSICの世界では何だか陳腐なものに
聞こえてしまいがちですが、真剣にCOPYをされた経験のある方がもしもMR.JIMMYを
聴いて下さる機会があるならきっと我々の内容をご理解頂けるでしょう。
カバーとコピーは違うという観点からCOPY=TRIBUTEしています
。
CLASSIC MUSICを演奏されるMusicianをCOPY PLAYERとは呼ばないですよね?
是非それと同じと考えて下さい。
ほぼ毎月やっているライブではLED ZEPPELINの各年代のLIVEスタイルを仕様機材、
そのセッティングやステージ・パフォーマンスまで極力考証したうえで再現しています。
ただ、よくきかれる"ミスまでCOPY"というような事はしません。
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| Q |
あのPUは73年頃のJ,ペイジの音を狙ったとの事ですが、
具体的にはZeppelinのどのあたりのアルバムのどんな曲で聴ける音なのですか?
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Jimmy
SAKURAI |
1976年発表の"THE SONG REMAINS THE SAME"というライブ・アルバム
(邦題は"永遠の詩・狂熱のライブ")の頃です。ス
タジオ作品ですと
"HOUSES OF THE HOLY(聖なる館)"から"PHYSICAL GRAFFITI"
あたりです。
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| Q |
何故73年頃というリクエストだったのですかか?
他の年代の音なら、わざわざPUを特注しなくても割と簡単に再現が出来るという事なのでしょうか?
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Jimmy
SAKURAI |
Jimmy PageがLES PAULをメインで使用した年代中でこの73年は解明が特に難しい為です。
単にVintage LES PAULとPLEXI MARSHALLだけで再現するのに限界を感じていたため、
PICK UP開発をお願いしたわけです。
サーキット改造による考え得る全ての組み合わせをライブで試行してきましたので
音の傾向の絞り込みは出来ていました。それを岸本氏に伝え具現化して頂いたのです。
実際にはここでお話する以上の試行錯誤がありましたが・・・
この73年のSOUNDを解明する事により、他の年代も少しずつクリアされていくわけです。
(決して簡単には他年代も再現できません)
ただひとつ言っておきますと、正確にはまだ僕と岸本氏の中では、
これで終わりだとは思っていません。これからもずっと研究・開発は続けて行きます。
その完成版とも云えるMODELが発表できるまで、まだ何年もかかるかもしれませんけどね。
僕自身のJimmy Page奏法もそうですが、厳密に言うと終わりを見ないのかもしれませんね。
しかしながら、ここまでのクオリティのPICK UPの登場はJimmy
Pageファンにとっては
ある意味、事件でしょう。今まで再現出来なかったPage独特のMIX TONEが劇的に
再現出来るのですから。
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最後に・・
一応このサイトはT.C.Tなので、テレキャス関係の質問もさせていただきました。
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| Q |
Jimmy Pageはテレキャスでもレスポールのような音を出して来る時がありますね。
テレキャス弾き達の中でもあの音はミステリーで、あの音の再現を目指している人は多いようです。
何か秘訣みたいな物を知っていたら是非教えて欲しいのですが。
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Jimmy
SAKURAI |
彼はLES PAULでも"あの音"を出したかったのでしょうね。SESSION
MAN
からTHE YARDBIRDS時代までずっとテレキャスターを弾いていたわけですから。
よく考えてみるとこの両方のGUITARには共通性はほとんど無いですよね?
つまり、彼はLES PAULをテレに近づけたと考えた方が妥当だと思うのです。
彼は主にリアP.U.を使っていました。時にフェイズ・アウトされたMIXも聴けますが。
秘訣としてはナチュラル・ドライブしたAMPの前にVOX TONE BENDER FUZZ
(或いはROGER MAYER FUZZ)を通す事です。この時のVOLUMEを考えると
FUZZのGAIN VOLは決してフルではない筈です。このセッティングでGUITARの
TONEで適当にTREBLEを絞ってみると良い感じになるでしょう。
テレを使ったどの音を皆さんが意識されるかによって若干、違いもありますが。
勿論、皆さんもご存知と思いますが、LES PAUL以上にテレキャスターはVintageと
それ以降のモデル(僕のイメージでは66年を境にですが)では音のキャラが全く違います。
このへんも考慮しないと音づくりに早く限界点が来てしまうでしょうね。
AMP やFUZZ、周辺機材全てのバランスがあって、"あの音”が作られたのだと思います。
妥協のない追求が答を早く導いてくれると僕は確信しております。
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| Q |
岸本さんにお聞きします。
私はPUを造る人の力量を計る時、その人の造った
テレキャスターのPUを試せばある程度の所はわかると思っています。
多くのギタービルダーはテレキャスターというギターに対して特別な感情というか思い入れとか、
こだわりみたいなのがあるようです。
著名なPU巻き達も同様です。
岸本さんはテレキャスをどう見ますか?
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岸本 |
テレキャスターはソリッド・エレキギターの基本ですね。
私自身も最も好きなギターの1本です。
全てのソリッド・エレキはテレキャスターから進化していったと言っても過言ではないと思います。
それに、ピックアップの特性をそのままダイレクトに表現してくれるギターです。
テレキャスター用のピックアップで様々なタイプの音を作れるPUビルダーは、
殆どのタイプのピックアップにおいて、ユーザーを満足させられる腕を持っているのではないでしょうか。
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