Rodeo Girl Owner's Review 



まず最初に理解しておいてもらいたいのは、GirlbrandのGirl達は一本一本が
ユニークなので、例えシリーズ作品であるこのRodeo Girlもギターによって微妙に
スペックが違うそうです。
これはあくまでも「筆者が個人的に所有しているGirl」のレビューです。
(「所有しているGirl」ってなんかアブない響き?)

正直言ってRodeo Girlをレビュー用に貸してあげるとGirlbrandのChrisに言われた時は、
「あれはあんまり好みじゃないんだけどなー」って思っていたのだが、届いてケースを開けた瞬間
「おおぉっ!こ、これはー!!」ってなってしまいました。すっごいオーラです!
はうぅっー! 目がっ! 目がぁーああっ!! やっぱ本物の存在感は半端じゃないです!
「レビューが終わったら返してね」と言われてたけど、即「これ売って下さい!」となって
しまったのでした。

ちなみにこれは自分にとっては決して安くない値段だったけど、日本によくある
とんでもない値段の没個性カスタムギター達に比べれば、ものすごーくお得な買い物だと
思っています。だって、もしこれを現代美術として見た場合、アート・ギャラリーなら絶対に
超高額な値段を付けて来て 「貧乏ギターリストには一生無理」の世界になるのは間違いないからです。
(多分ギャラリーならば、どう低く見積もっても$5000、もしかしたらゼロが一個増えるかも?)



スペックや音の評価はGuitarPlayer誌のレビューも参考にしてもらうとして、
それを踏まえた上での補足レビューっていうか筆者の感想です。
 




タグ

まずはタグ。買った時に付いてくるタグです。
なんとタグの色はChrisがいちいち手でスプレーしています。
これも一つの作品ですね。
(だから間違っても捨てちゃダメよ)
で、書いてある内容は

このギターを良く見てみて下さい。傷とか造りが荒い所があるでしょう? 
もしそうなら、このギターは本物のGIRLです


って書いてある。彼の哲学の一つに、そういった細かいミスも
作品のうちって考えがあるみたいです。

じゃ、どのへんが荒いのかな?って良く見てみました。
で、見つけたのは:

(1)BODY裏に0.5ミリほどの塗装ミスの「点」がついている
(2)アルミリムのジョイント部分に少し隙間がある
(3)リヤーPUのプラスティックのプレートのネジ止めがゆるすぎた
(4)GuitarPlayer誌のレビューでも指摘されていたように弦高調整ネジが長すぎる
(5)ネックジョイント用のプレートがいかにも手造りっぽい

ってとこでした。
うーん、このへんの荒さはさすが「Made in USA」なノリですね。
(ま、(5)以外の「荒さ」はアメリカンなギターならごく普通だけど)

Chrisはある雑誌のインタビューで
「自分はルシアーじゃなくてギタービルダーさ。
だって少し位の傷や塗装ミスなんて気にしないからね」
とも言っていました。

しかぁーし!
だからといってじゃあGIRLはシリアスなギターじゃないかというとそんな事はありません。
確かに彼は絵描き、アーティストとしてのキャリアの方が(今は)長いけれど、昔はVintage
ギター・フリーク時代もあったし、学生時代から既に街で一番大きな楽器屋で多くの
プロフェッショナル・ギターリストを相手にセットアップやリペアーの仕事をして
腕を磨いていたのだそうです。
ただ「見た目が変わってる」程度ではGuitarPlayerに紹介される訳がありませんよ。
(事実、奇をてらった変形ギターなんて数えきれないほど世に存在しますからね)

それに、もし二流ギターだったらあのシェクター氏がGIRLBRANDを後押しする訳がありません。
最初、シェクター氏がChrisに
「君のギターは絶対に世に出すべきだ」
と言って
「えーそんなー、私のギターなんてー」
と恥ずかしがってるChrisを強引に楽器屋に紹介したのがGIRLBRANDの始まりなんだそうです。




ヘッド

このなんとも言えないヘッドストックのシェイプも涙モノだが、
さらにマニア受けスペックとして見落とせないのがストリングガイドだ。
これって蝶ネジを削って改造した物かな? 


Rodeo Girlのヘッドにいる女の子はPony Girlちゃん。
日本のマンガ、アニメに慣れた筆者の目には新鮮。


シリアルナンバーはヘッドの裏にシールを貼ってからクリアーを吹いている。



筆者のはまだ54番ですね。若い! ネックの色がバイオリンみたいで渋いでしょ?


ペグはクルーソン・デラックスを使用




ナット

材質は牛骨だそうです。
溝は浅めに切ってあります。




フレットボード


cocobolo指板という事だが、これがどんな音なのかは不明。だってあまりにも
他のパーツやギターの構造がユニークだから比べる基準がないんです。


そうそう、マニアな貴方感涙の仕様としてフレットボードの端に付けられた穴
があります。 これはトラスロッド調整用の穴でネックもピックガードもはずさなくて
ここから調整出来るというシロモノ。 アイディアもんですね!
この Double-acting Twin Rod には spoke wheel が付いていて、スポークの穴に
入る硬い金属の棒であればなんででも調整が可能なんだそうです。